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人生最大の失態はなんですか?
そうきかれたら即答できる自信がある。『生徒の一人と夕食を一緒にとる約束してしまったこと』――と。
あれから一年、いまや糞ガキ仁王雅治は、すっかり柳生のマンションに入り浸りだ。あれからちゃんと学校にもくるようになったし、不登校も解決した。(原因は不明のままだが)
もはやあの原因などはどうでもなかった。ただ大切なプライベートタイムが生徒により潰されていることに、激しい憤りをかんじていた。おかげでこの一年、ついに恋人もできなかった。
「あっはhっはっは!なー、これみんしゃい。マジおもろいのー」
くだらないお笑い番組をみて、この世で一番憎たらしい男は腹を抱えて笑っている。
「そんなもの、何が面白いのです。君ももう二年生なのですから、そろそろ受験のことを考えるべきです」
テーブルの上の食器をかたづけながら説教した。すると仁王はすぐに起きあがり、片づけを手伝いはじめる。そればかりか、洗い物はすべて彼の担当だ。
「ンー、受験せんかも。はよー自活したいんじゃ」
「え、そうなのですか?」
初めてきく本音におどろきを隠せなかった。
うちの高校は進学校だ。そして仁王はたいして勉強もしている姿をみないのに、それなりの成績をキープしている。大学もよいところを狙える頭脳をもっている。だから、てっきり進学するのだとおもっていた。
「なぜですか?」
「家のジジョー。子供は子供でも色々あるんじゃ」
仁王はキッチンで食器を洗いながら笑った。
それ以上詮索するな――ということである。この一年、仁王のことをいろいろ知った。けれど九州にいる家族の話はあまりしない。きこうとしても詮索するなオーラがでているのだ。
一年前はどうでもよかったことでも、一緒にすごした時間のおかげで誰より仁王のことが気になっていた。仁王は何が好きなのか、何の料理をつくったら喜んでくれるのか、家族はどんな人たちなのか、中学はどうった?小学生の頃は?知りたいことは山ほどあるのに、この半分もしらない。
今仁王の一番近くにいるのに、進路のことすらしらなかったとは。
(教師失格だな)
柳生は表情にだすことなく落ちこむ。こっそりとため息をついた。
「じゃ、センセー俺そろそろ帰るわ」
仁王は洗い物をおえると、鞄を手にした。
「待ちたまえ!」
おもわず、その腕をつかんだ。でもそれは咄嗟の行動でその次に何をいいたいか、なんてかんがえていない。
「どーしたと?」
つかんだものの無言な様子に、仁王は首をかしげた。
「も、もう時間も遅いのだから、・・・と、泊まっていきなさい」
テーブルを壁にたてかけて来客用の布団をだした。
「この一年、俺がどんなにいうても泊めてくれんかったくせに、どんな風の吹きまわしじゃ」
清潔な白いシーツをしく。問いかけにはこたえなかった。
「明日土曜日で予定もないし、バイトも夜からじゃし、今日は夜更かししよーおもうとったのに」
ため息まじりのその台詞に顔をあげる。
「もしかして、予定があったのですか?」
「予定ちゅーか、コレみる予定じゃった」
と、とりだしたのは、成人向けのDVDだった。
「明日家にかえってみたまえ」
無反応でかえしてやる。
「えー、今みたいんじゃ。なー先生だってみたいじゃろ?」
「別に興味はありません」
確かに、十七歳の頃なんて本当に猿みたいに毎日ムラムラしていた。けれど二十代も半ばになれば、むかしほどの性欲ももうない。
「男なのにンなわけあるか」
「君も大人になればわかりますよ」
「枯れるんじゃったら大人になんてなりたくないの。ちなみにセンセーは童貞?」
さらっと何をきいてくるのか。
「仁王君、怒りますよ」
「こたえんでもエエけェ、これみさして?な?」
気持ちの悪い甘えモードの声で懇願される。もともと無理やり泊めた自責の念から、柳生はついに首を縦にふった。
それは女教師凌辱ものだった。身体のラインがはっきりとわかるスーツを見にまとい、教師の演出なのか髪はきっちりと後ろで結ばれ眼鏡をかけた美しい女性が、古臭い学ランをきた男にレイプされる。その設定がもうダメだった。いくら性別がちがうとはいえ、教師という立場が自分と重なりすぎて気分が悪い。
にも関わらず、隣の仁王をみるとすっかり興奮して画面に食いついていた。下腹部をみると明らかに勃起していた。
チープな設定も佳境に入り、女教師はほぼスーツをはぎ取られ、パンストはびりびりに破かれる。嫌がりながらも足をひらき男根がはいる瞬間は、女優の嬌声と久しぶりにみた女性器の卑猥さでさすがに柳生も興奮する。
熱くなった血が下肢に集中した。
(やはりみるべきではなかったな)
昂った熱を吐きだしくて吐息があがる。
けれど生徒の前で恥ずかしげもなく自慰などできるはずもなく、宙に浮いた性欲がつらかった。
「なー、この女センセーに似とるの」
突然、仁王が口をひらいた。
「誰先生に、ですか?」
同僚の顔をおもいかえしてみるが、該当する若い女教師などいない。
「だから、センセーにじゃ」
と、指さされた。
呆れて声もでない。いくら十代の性欲が猿だからといって、眼鏡をかけて喘ぐ女優が自分にみえるなど、もう思考が末期だとしかおもえない。
「大丈夫ですか?私は男ですよ」
仁王の額に手をあてて熱を確かめる。しっとりと汗ばんで熱を孕んでいた。相当興奮しているらしい。
その瞬間、眼の前が回転して布団の上に仰向けに押し倒される。
「な、ちょっとさして?」
驚いているあいだに、Tシャツを破かれた。
「やめたまえ!」
払いのけようと暴れるとすぐさま両腕を破いたTシャツでぐるぐる巻きにされる。
「仁王君、からかうのもいい加減にしなさい」
注意すると、真上から恐ろしい眼差しでみすえられる。獰猛な雄の眼だ。
「俺本気ぜよ」
「私は男ですよ」
「知っとる。ここみりゃわかるぜよ」
と、勃起した性器を布越しにつかまれた。
身体中に快感がはしる。それ隠して睨みかえす。
「だってあんなンみたら教師犯してやりとーなるじゃろ。そうおもわん?」
「思いませんよ、頭がおかしいんじゃないんですか」
「この状況でよーンなコトいえるの。まさか、本気で自分がヤられんとか甘えたコトおもうとると?」
仁王はうすら笑みをうかべると、下着の中に直接手をつっこんできた。直に性器をにぎられた瞬間、あまりの快感に背筋がしなった。
「あう!」
おもわずでてしまった声に、慌ててぐるぐる巻きの手で口元を隠す。
「こんな状況でも、ここビンビンってヤバくなか?普通萎えるじゃろ」
「あっ、ンっ・・くっ、ンっ」
他人の手にされるなんて久しぶりだった。気持ちよすぎてすぐに射精感にやってくる。
「んっ、離し、離したまえっ!」
「だーかーら!説得力なか。センセーすごいぜよ、声がマジ半端ねェ」
仁王の手が一層はげしく動いた。物凄い速さで扱きあげられる。
「本当に、離し、あっ駄目っ、本当に駄目っ」
「何?まさかイキそー?生徒にしごかれイっちゃうと?『先生』」
耳元でささやかれた瞬間、気持ちいい感覚が尿道から飛びだした。
「駄目ぇっ!」
びゅるるっと勢いよく精液が飛散する。数年ぶりの快感にその勢いは恥ずかしいくらいだった。
ビクッビクッと余韻が全身をつつむ間もなく、今度は仁王の番とばかりにとんでもなくでかい怒張がとりだされた。それは血液が脈打ち、完全に大人のそれだ。
「俺もイキたかー。な、これからどうしたらエエんじゃ?男って挿れるとこあると?」
性欲だけが先走り、知識もない子供にこんなことをされるなど、激しい屈辱以外の何物でもない。何物でもないはずなのに、心が妙に高揚した。手ひどいことされたのに恥ずかしげもなく絶頂に達し、それをみても萎えていない少年のイチモツに流されてしまう。
柳生は起きあがるとそれを怒張をくわえこんだ。でかすぎて入りきらないものの、それだけで充分なのか、仁王はすぐに喘ぎだした。
「すごっ、気持ちよか・・っ、あ、出る!」
ほんの数回じゅぷじゅぷと吸ってやっただけで、仁王の濃いのが口の中に吐きだされる。
(いったいどれだけ興奮していたのか)
心中でつっこみながら気持ち悪い他人の精液をシーツの上に吐きだした。
身支度をととのえ互いに冷静になると、もうあとは沈黙しかない。仁王も最初はそんな気はなかったのだろう。困りきって顔をそむけている。
柳生はシーツを新しいものにとりかえながら、呆れ気味にまたため息をつく。
「いつまでそうしているのですか?そろそろ寝ますよ」
「怒ってなかと?」
「そりゃもちろん、物凄く怒っています。あんなことをされたのですから」
だからといって、こちらもいい思いをしてしまったのだから強くいえない。精神的には拒絶していても結局のところ感じてしまったのだ。
「私は女ではありませんし、男同士ならこういうことも時にはあります。だからお互い忘れましょう」
性欲に流されてすっかり後悔しきっている姿が哀れでフォローをいれる。すると意外なところに食いついた。
「え、もしかして男とヤったことあると?」
「この話はもうおしまいです。さあ寝ますよ」
「なーなー、どうなんじゃ?もしかして男同士のやり方しっとると?」
「ではおやすみなさい」
柳生は、パチリ、と明りをけした。
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